筋トレの代表的な3種目(ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)はBIG3と呼ばれています。BIG3はダンベルやバーベルを用いて行うフリーウエイトの種目であり、筋トレ初心者から上級者まで幅広い世代で超人気種目となっています。
そんな、超人気種目のBIG3ですが、筋トレ初心者はもちろん、中級者あるいは上級者の方でも、自分に合っていないフォームでトレーニングをしている方がいらっしゃるかもしれません。また、自分のフォームに自信がない方や、フォームを改善したい方も多々おられると思います。今回は、そんな悩みを解決したい方必見の解説となっております。
改めまして、今回は筋トレBIG3の正しいやり方|ベンチプレス・スクワット・デッドリフト|を解説していきます。自分に合ったフォームを見つけるために、正しいやり方を勉強していきましょう。
【筋トレ初心者必見】
この記事では、筋トレに関する用語が多々出てきますので、下記の参考記事も併せてご覧ください。
【参考記事】筋トレ用語集|トレーニングの専門用語を徹底解説▽
自分に合ったフォームを見つける意味とは
トレーニングのフォームに「これが正解!」というものは正直ありません。一人一人骨格や柔軟性が違い、少しコンディションが違うだけでもフォームには大きな差が生まれます。
自分に合ったフォームを見つけるためには練習が必要不可欠です。今のフォームが本当に自分に最適か否か、トレーニーは日々考えながらトレーニングしていることと思います。
ではなぜ、自分に合うフォームでないといけないか、それは、「自身の目標を最短ルートで達成するため」と「けがを防ぐため」です。
トレーニングをする目的は人それぞれ異なりますが、ボディビルダーにはボディビルダーに合う方法、スポーツ選手はスポーツ選手に合う方法でトレーニングを行うべきです。方法は違えど、根は皆同じです。
そんなトレーニー達に向けて、今回はBIG3のフォーム解説を行います。
BIG3を普段から行っている方から、筋トレ初心者でこれから筋トレを始めたい方まで、簡潔でわかりやすく解説しております。ぜひ最後までご覧ください。
【その①】ベンチプレス(胸)

1種目目はベンチプレスを紹介します。ベンチプレスのシートに横になり、両手でバーベルを持ち、バーベルを上下させることによって主に大胸筋に刺激を与えます。ベンチプレスは男性が行うイメージが強いですが、女性の方のバストアップにも有効な種目です。
鍛えられる筋肉の部位
- 大胸筋(胸)
- 上腕三頭筋(二の腕)
- 三角筋(肩)
ベンチプレスの正しいやり方
最初に、セーフティバーの高さ調節を行いましょう。
〇ベンチプレスの手順について
- ベンチに仰向けになります。その際、シャフトが目と鼻の間の位置にくるように場所を調整します。
- 体を固定します(頭、肩、お尻をベンチに着け、両足で床を踏ん張る)。
- 肩甲骨を寄せ、胸を張ります。
→肩甲骨を寄せないで胸を張らずに肩がすくんでしまうと、怪我をする恐れがあります。
〇ゆっくり胸を張りながら、肩甲骨を斜め下におろすイメージで! - 両手でシャフトをにぎり、ゆっくりと持ち上げてラックからバーを外します。
〇シャフトを握る位置は、シャフトのラインに中指を合わせて握るのが目安です。ラインがない場合の握る位置は、肩幅の1.5倍以内に収めましょう。 - 腹圧を高めて(腹筋に力を入れて)上体を固定し、重さを感じながらゆっくりと乳首のあたりに向かってバーをおろしていきます。
- バーが胸についたら、真上または少し頭の方にバーを持ち上げます(真上にあげるイメージ)。持ち上げるときには、体がフラフラしないように両足で踏ん張りましょう。
- 完全に上まで持ち上げたら、ゆっくりとバーをラックにのせます。
→勢いよくラックにバーを戻すと、誤ってバーが落下して怪我をする恐れがあります。
〇ベンチプレスの回数とインターバル(休憩時間)の目安について
ベンチプレスの回数の目安は、10回×3セットがオススメです(目的による)。ベンチプレスは複数の筋肉を同時に使用して行う種目(多関節種目)ですので、筋肉に高負荷を与える種目です。インターバルは少し長め(3~4分)に設定しましょう。
ベンチプレスの注意点
ベンチプレスを行う上での注意点のまとめです。
- 肩甲骨を寄せて胸を張ること。その際、肩が前に出ないようにする
- 頭、肩、お尻、両足を固定して腹圧を高め、途中でフラフラしない
- バーを動かすときはゆっくりと
ベンチプレスを行う際の目線は、”バーの動きを目で追う”or”バーが少し視界に入る程度に上を向く”のどちらかにしましょう。
【その②】スクワット(足)

2種目目は、スクワットを紹介します。スクワットで鍛えられる筋肉は、主に大腿四頭筋やハムストリングスを鍛えることができます。写真では自重でスクワットを行っていますが、今回は実際にバーを担いだ状態で行うスクワットについて紹介します。
鍛えられる筋肉の部位
- 大腿四頭筋(太ももの前側)
- ハムストリングス(太ももの後側)
- 大殿筋(お尻)
スクワットの正しいやり方
【準備】スクワットを始める前に
スクワットを始める前に、何も担いでいない状態で一度しゃがんでみましょう。最初は壁などに手をついた状態でも構いません。その際のチェックポイントをまとめました。
- しゃがむ深さ
- 足幅
- しゃがむ時の目線(正面を向くor少し下を向く)
- かかとが浮いていないか
- おなかを固めているか(腹圧を高める)
→スクワットは腰にも負担がかかりやすい種目なので、おなかに力を入れて固める必要があります。息を吐きながら腰を少し丸めて腹筋に力を入れるとおなかに負荷がかかります。スクワットに入る前に5秒ほどその動作をしていただくだけでおなかが固まりますので実践してみましょう。 - セーフティバーの高さ調節
ひざはつま先より前に出ても構いません(極端に出した状態で高重量を扱うと膝を痛めるのでNG)ので、自分が一番しゃがみやすいやり方を練習しましょう。
〇スクワットの手順について
- 両手でバーを握ります。この時の手幅は左右対称かつ、バーを担いだ時に肩関節に負担をかけない程度に狭く握ります。あまり強く握り込みすぎないようにします。
- 次に、おなかを固めた状態でバーを担ぎます。足の位置はバーの真下にくるようにします。担ぐ位置は人によって差はありますが、首の付け根から1~4cm下の範囲で担ぎます。
- バーを担いだら、ゆっくりとラックから外し、そのまま後ろに下がり、スタート位置につきます。歩数はできるだけ少なくしましょう。しゃがむときの足幅もこの時に準備しておきます。
- ゆっくりとしゃがみます。しゃがみ方は人それぞれ体型が異なるため、これが正解!というフォームはありません。ここで重要なのは、自分が一番しゃがみやすい形でスクワットを行うということです(骨盤が前傾して腰が反りすぎないように)。その際、自分を横から見た時に、バーが前後にフラフラせずに垂直に移動しているかを確認しながら行ってください。
しゃがむ深さは自身の柔軟性と筋力との要相談になりますが、最初は無理のない深さから始めてください。 - バーを上まで持ち上げたら、バーをラックに戻します。ラックに戻す際は、ラックに乗せるように戻すのではなく、ラックの壁に一度当ててから戻すように意識しましょう(事故防止のため)。
〇スクワットの回数とインターバル(休憩時間)の目安について
スクワットの回数の目安は、10回×3セットがオススメです(目的による)。スクワットは複数の筋肉を同時に使用して行う種目(多関節種目)ですので、筋肉に高負荷を与える種目です。インターバルは少し長め(3~4分)に設定しましょう。
スクワットの注意点
スクワットを行う上での注意点のまとめです。
- おなかを固めているか(腹圧を高める)
- 手の握る位置と足の位置は左右対称か
- 無理な姿勢でしゃがんでいないか
- バーを動かすときはゆっくりと
しゃがむ時にどうしても”ぎこちなく”なってしまう場合は、”意識してお尻から曲げる”or”意識して膝から曲げる”の両方を一度試してみましょう。自分に合うフォームが見つかるはずです。
また、バーを担いだ時にあまり安定しない場合は、少しひじを上にあげると安定するのでお試しください。
【その③】デッドリフト(背中)

3種目目は、デッドリフトを紹介します。床にバーベルを置いたじょうたいから両手でバーを持ち、そのまま立ち上がるような形でバーを持ち上げます。体の後ろの筋肉を鍛えることができ、主に広背筋やハムストリングスに刺激を与えます。デッドリフトはBIG3の中でも特に重量を扱うことができるため、多くの筋肉に高強度の刺激を与えることができます。また、女性人気も高い種目です。
鍛えられる筋肉の部位
- 広背筋(背中)
- ハムストリングス(太ももの後側)
- 脊柱起立筋(背中)
- 大殿筋(お尻)
- 僧帽筋(背中)
デッドリフトの正しいやり方
〇デッドリフトの手順について
- 足の位置を決めます。足幅は腰幅程度に開き、バーの真下に足の甲の真ん中が来るように位置を合わせます。つま先の向きは正面か、少し開き気味にします。
- 股関節と膝関節を曲げて、両手でバーを握ります。手幅は肩幅より少し広いくらいにします。肩甲骨の真下にバーが来るように上体の位置を決めます。
- おなかを固めた状態(腹圧を高める)を作り、背中は丸めず反らさず真っすぐにして背中を固めます。
- 目線を決めます。身長によって異なりますが、バーの約1メートル前後にしておきます。
- お尻から太ももに負荷を感じながら、両足で床を押すイメージでバーを持ち上げます。バーは体の前面を沿わせるように(すねから太ももにかけて)持ち上げます。
- 上まで上げ切った後、持ち上げた時と同じ軌道で下におろします。
〇デッドリフトの回数とインターバル(休憩時間)の目安について
デッドリフトの回数の目安は、10回×3セットがオススメです(目的による)。デッドリフトは複数の筋肉を同時に使用して行う種目(多関節種目)ですので、筋肉に高負荷を与える種目です。インターバルは少し長め(3~4分)に設定しましょう。
デッドリフトの注意点
デッドリフトを行う上での注意点のまとめです。
- おなかを固めているか(腹圧を高める)
- 腰に負荷が集中していないか
- 肩甲骨の真下にバーがあるか
- バーが体の前面を沿っているか
背中を鍛える人気種目として他にベントオーバーロウが有名ですが、ベントオーバーの体勢ができていないトレーニーをよく見かけます。「初心者がデッドリフトは危ない」という話をたまに耳にしますが、初心者こそデッドリフトを行い、基礎体力と正しいフォームを身につけるべきだと考えております。
まとめ
ご自身のフォームとくらべてみていかがでしたか?
最近では筋トレに関する情報が多く出回っており、どれが正解なんだ?と悩む方もいらっしゃると思いますが、今回紹介した記事を見ながら実際にジムでフォームチェックを行ってみてはいかがでしょうか。手順を一つずつ確認しながら、今まで意識していなかったことが一つでもあればぜひ取り入れていただきたいと思っております。
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